三輪途道 - のら暮らし2 -
Michiyo Miwa solo exhibition - The freewheeling life 2 -
社の番猫
41×32×71.5 cm
檜、漆、白土、彩色
Photo 三輪洸旗
■会期 / Date
2017年11月14日(火)- 11月25日(土)
Nov.14 [The.] - Nov.25 [Sat.], 2017
★オープニングレセプションはございません
■時間 / Open
11:00-18:30
■休廊 / Closed
日祝 休廊
Closed on Sun and Public Holiday
この度、LOWER AKIHABARA.は、「三輪途道展―のら暮らし2」を開催致します。
肖像彫刻と長年向き合ってきた三輪途道。そのリアリズムは人物や動物のみならす、カイコやナメクジ、ある時は洗濯物や植物にも至る。いずれも人生は一筋縄ではいかないことを物語る。稀とか個性といった特別な存在よりも、ただそこに存在する往々にしてある様や、語られることがない生き様をとらえてきました。細心の日本の木彫技術で彫り出されたそれはらはしっかりと腰を据え、普遍性を帯びた無二の存在感を放ちます。
これまで長年にわたり猫と向き合ってきた三輪は、2015年12月に開催した個展「のら暮らし」で、それぞれの猫たちのたわいない日々の生きざまを三輪らしく描写し、言わずもがな猫たちの日々の暮らしのありようが見えてくる肖像の集大成kのようでありました。その続編となった本展では、猫という存在そのものを彫り出しています。これまでは三輪の表現したい猫があったのに対し、本展示における作品はまるで精霊を猫の姿で彫ったかのようです。
是非ご高覧下さい。
LOWER AKIHABARA.
肖像彫刻を核に制作をしてきました。今の時代に肖像彫刻で何が表現できるか。時代性をどのように吹き込むか。いつも考えてきました。ですが、ここ数年少しづつ制作の向き合い方が変わってきたような気がします。
どう表現するか、どうしたら時代性を吹き込めるか考える段階で、自意識が勝ってしまい、自我に囚われていたように感じます。普遍性を求めるのであれば、自意識を内に納め、他者のために彫る。そう思い出すと、こう彫ろうとか、ああ彫ったら新しい表現になるかもしれないという意識は薄れ、自分は刃物と化す。誤解を恐れず言うならば、神のために彫ると言った方がいいかもしれません。最近、自分がしょい込んできた重荷から少しづつ解放されてきた気がします。
でも猫は悠々と歩く。猫は生きることで精いっぱい、我々の顔色などうかがわない。猫で私の思いを表現することなどせず、猫の思いに寄り添う。そこから立ち上がるものを静かに受け入れようと思います。
2017年
三輪途道
Michiyo Miwa
[オフィシャルWEB]